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レベニューシェア方式について

 近年、ほとんどの企業がWebサイトによる広告・宣伝を行うことが当たり前となりましたが、これまでのチラシなどの広告と違い、まだまだ経営陣にはWebサイト、ひいてはITへの先行投資に対して躊躇するケースも見受けられます。
そこで、Webサイトの初期制作費を抑えることを目的として、ホームページ制作業者に引き続きサイトの運営を委託し、発生した収益を配分することで制作コストや運営費に充当させようとする契約、いわゆるレベニューシェア方式の利用が多く見られます。

レベニューシェア契約をする時の視点

 これは一般的なWebサイト制作、保守あるいはスマートフォンアプリ制作などにも言えますが、とにかくどの業務を請負契約とし、どの業務を委任契約とするか曖昧になっているケースが多く見られます。
 また、引き続き運営業務を引き受けるという性質の契約から、運営業務に関する作業時間に関するトラブルをよく聞きます。
特に顧客対応があるような通販サイト、アプリ運営などでは夜間、休日対応の場合、通常の取り決めとどう異なるのか、あるいはそのような基準外の対応は別途契約を行うのかなどを事前に定める必要があります。逆に、運営業務を終了した場合の引継ぎの流れについて予め定めておくことも大切でしょう。
肝心の収益や費用の取り扱いについては、特に収益の分配について、後々トラブルにならないような詳細な取り決めを規定します。振込費用や手続きの簡素化から、支払いを実施する基準を定め、費用についての詳細を明示しなくてはなりません。サーバ費はもとより、ディレクトリサイトに登録するとか、リスティング広告に掲載するなどの費用はどうするかが大切です。
スマートフォンのアプリであれば、プラットフォームのランニングコストは変動性ですから、それぞれの事情に合わせた契約の内容を予め定めるようにします。

レベニューシェア契約書の見本(一部)

                       レベニューシェア契約書

株式会社○○○○(以下「甲」)という)と、株式会社○○○○(以下「乙」という)は、スマートフォンアプリ制作(以下「本件制作」という)および運営業務の委託に関し、次のとおり契約(以下「本契約」という)を締結する。

第1条(定義)
-省略-
第2条(目的および委託の内容)
甲は、本契約に定めるところにより、本件アプリの制作および運用・保守を委託し、乙はこれを受託する。
2 乙は、本件アプリの制作および利用に関する一切の最終決定権は甲にあることを了承し、本件制作業務にあたって甲と協議の上、遂行するものとする。
3 運営業務の受付および作業は、次に掲げる時間を基本時間とし、土曜日、日曜日、国民の祝祭日、年末年始および乙が別途定める日は基本時間外とする。
受付 月曜日から金曜日  午前9時から午後5時まで。
作業 月曜日から金曜日  午前9時から午後5時まで。
4 前項の基本時間帯外に、顧客からの問い合わせ、注文または甲から作業の要請があった場合は翌営業日以降、速やかに対応しなければならない。ただし、業務繁忙期や緊急対応の必要性から時基本時間外の作業を必要とする場合、甲乙間で別途、作業単価等を定めた覚書を作成し業務遂行することとする。なお、基本時間外における覚書作成は、本契約締結後に行う。
第3条(甲の協力義務)
-省略-
第4条(契約期間)
-省略-
第5条(制作業務の対価)
-省略-
第6条(収益の配分)
甲は、本事業により得た収益金額に20%を乗じて算出した金額(以下「分配金」という)を乙に分配する。なお、この分配金を計算するにあたって消費税は含めず、1円未満の場合は切り捨てる。
2 前項に規定する収益金額は、注文が確定した時点で計上し、返品および交換があった場合も収益金額から減算せず、甲の負担とする。
3 乙は、毎月末日締めにて分配金を算出し、翌月10日までに乙に報告する。分配金が1万円を越えない月は、当該分配金を翌月以降に繰り越すものとし、この旨報告する。
4 前項の報告を受けた乙は、報告に基づき請求書を発行し、甲は、当該請求書に対して請求月の翌月末日までに別紙に定める乙の指定する金融機関口座に甲の手数料負担のもと、振り込むものとする。
第7条(費用の取扱い)
乙は、甲に対し本件業務を遂行するために要する合意費用を、乙が事前に書面または電子メールによって甲に通知し、甲が承諾したものに限り、別途請求することができる。
2甲および乙は、サーバ費および本件プラットフォーム手数料を合意費用とすることについて合意する。なお、本件プラットフォーム手数料はアイテム課金総額の30%相当額を当該費用(消費税を含まない)とみなすことに合意し、合意費用は甲の負担とする。
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まずはご相談を

 以上に挙げたようにレベニューシェアに関する契約は、考慮しなければならないことはたくさんあります。
服部行政法務事務所では、これらの経験を豊富に持ち、知識、人的ネットワークを多く有しております。
 レベニューシェアに関するスマートフォン開発やECサイトに制作の契約ついて、お気軽にご相談ください。IT業界出身者として、納得のいくまでサポートさせて頂きます。



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